こんにちは、心理カウンセラーのたかむれです。
 
癒やしと変容の違い。
 
この区別は、
意外と曖昧。
 
ここを区別できるようになると、
セッションがグンと深まります。
 
 
 
癒やしは、
ダメージを修復すること。
 
あるいは今まで
足りなかった部分が
満たしていくこと。
 
 
 
多くのカウンセリングやセラピーは、
こういった部分に、
フォーカスしています。
 
しかしこれだけでは、
行き詰まります。
 
 
 
なぜならば癒やしだけだと、
変容が起きないからです。
 
これは癒やしが要らない
という意味ではありません。
 
 
 
変容を引き起こす土台を築くために、
癒やしは必要不可欠。
 
しかし癒やしだけだと、
ある時点から
変容の妨げにすらなります。
 
 
 
これを青虫と蝶の例えで
考えてみます。
 
癒やしは、
傷ついた青虫、
やせ細った青虫をリカバリーする作業。
 
とても大切。
 
 
 
実際の青虫も、
もし痩せていたら
葉っぱをいっぱい食べることは
助けになります。
 
蝶になるための
準備が整います。
 
 
 
でもそのまま蝶に
なるわけではありません。
 
蝶になる前に
葉っぱを食べなくなり、
サナギになります。
 
 
 
サナギの中でドロドロに溶け、
青虫という形は
なくなってしまいます。
 
そして新しい形、
蝶として生まれ変わるのです。
 
 
 
つまり青虫は、
サナギという段階を経て、
蝶へと変容するのです。
 
人間の変容も
同じです。
 
 
 
癒やしによって、
準備ができたら、
サナギのような段階に入るのです。
 
これが通過儀礼。
 
 
 
人生の節目で起きてきたり、
それらとは関係なく、
内的に起きることもあります。
 
この通過儀礼は古今東西、
大事にされてきました。
 
しかし現代文明は、
伝統的な通過儀礼が
失われつつあります。
 
 
 
進学、就職、結婚、出産、死といった
節目が通過儀礼となり
変容する人も、もちろんいます。
 
しかし心理的に青虫のまま
人生を過ごす人が
増えたと言われています。
 
 
 
これが先進国ほど、
メンタルの不調が多い
原因のひとつです。
 
だからメンタル不調に対する
カウンセリングやセラピーは、
癒やしだけでは足りないのです。
 
 
 
それでは変容できないので、
不調のまま。
 
あるタイミングで
心理的な通過儀礼が
必要になってきます。
 
 
 
メンタル不調から
回復するために。
 
そして根っこのテーマとして、
変容を促すために。
 
 
 
そのとき必要なサポートは、
心理的な内圧が高まっていくことを
サポートすること。
 
内圧が高まると、
煮詰まってきます。
 
行き詰まり感、
絶望感が出てきます。
 
 
 
それは古い自分が、
心理的に死んでいく過程。
 
カウンセラー、セラピストは、
この流れもサポートする必要があります。
 
 
 
それは心理的な
死と再生。
 
癒やしとは全く異なる
プロセスです。
 
 
 
癒やしと変容。
 
その違いを見極め、
適切なサポートをする
必要があります。
 
 
 
こういった過程を進めていくには、
もちろんクライエントさんの合意が必要。
 
時間がかかりますので。
 
 
 
もちろん最終判断は、
クライエントさん自身。
 
強制することは、
できません。
 
 
 
カウンセラー、セラピストの仕事として
大切なことの一つは、
この見極めができること。
 
そしてもう一つは、
このプロセスをクライエントさんに
わかりやすく説明すること。
 
 
 
そして主体的に
判断してもらうこと。
 
回数がかかるとしても続けるのか、
それとも終えるのか。
 
 
 
続ける場合、
癒やしと変容、
どちらに重点を置いて進めるのか。
 
こういったことを話し合い、
クライエントさんにとって納得のいく
形にすることが大切です。
 
 
   
最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 
 
  

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