こんにちは、心理カウンセラーのたかむれです。
クライエントさんが
トラウマワークを希望することってありますよね。
その際まず希望通り進めるか、
それとも別の対応をするか、
という判断が求められます。
私の判断基準としては、
トラウマワークを行うことに対し、
クライエントさんの腹が決まっているかどうかを、
重視しています。
クライエントさんが、
トラウマワークを希望されたとしても、
腹が決まっておられる感じなのか。
「トラウマワークさえすれば
全ての問題を解決できる」と、
ある種魔術的な期待を持っておられるのか。
この違いを
見極めるようにしています。
後者の場合、
途中でセッションが滞ってしまう
可能性が高いです。
なぜならば、
ご本人の無意識が、
トラウマワークを望んでいないからです。
これは悪いことではありません。
自分自身を守るために、
必要なことだと考えます。
そしてトラウマを
被ったときのパターンが、
セラピストとクライエントの間で
再現していることが多いです。
だから無理は、
しないほうがいいです。
ここでトラウマワークをプッシュすると、
トラウマの場面の加害者と同じことを、
セラピストがすることになります。
クライエントさんの無意識が
望まないことを強いるからです。
それは新たなトラウマを
作り出します。
クライエントさんの、
止むに止まれぬ防衛に対しては、
引き下がるのが賢明です。
トラウマワークの基本は、
まずは安全安心の提供。
それにつきます。
それにはクライエントさんの
心の準備が整うことが必要です。
その時期をプログラム化することは
できません。
時期が来るまで、
ていねいに温めていく姿勢が大切です。
クライエントさんの腹が
決まっている場合も、
いきなりトラウマワークに
入るとは限りません。
まずはクライエントさんが
どの程度苦痛に耐えられるかを
吟味します。
極力少ない精神的苦痛で、
トラウマワークができるように
こしたことはありません。
しかし苦痛がゼロというわけには
いきません。
耐えられるかどうか
見極めが大切です。
もし現段階で「耐えるのは困難」と
判断した場合、
トラウマに耐えられるよう、
心を強化するアプローチを行います。
そして十分に強くなってから、
徐々にトラウマを処理していきます。
でも一度に全て、
処理したりはしません。
少しずつ少しずつ、
慎重に進めていきます。
それは借金の分割返済に
似ています。
一気にやろうとするのは、
一括返済。
それはクライエントさんにダメージを
与えかねません。
無理なく、
分割返済するのがお勧めです。
分割返済といっても、
そんなに時間が
かかるわけではありません。
利子もありません。
１セッションの中で分割返済的に進めても、
結果的にほとんどのトラウマが処理され、
楽になることもあります。
心理的負担が小さく、
スムースに進むからです。
逆に一括返済しようとすると、
トラウマの大きさに圧倒され、
作業がスムースに進まず、
時間がかかってしまいがち。
トラウマワークは、
覚悟を決め
大きなトラウマに直面していくもの。
そんなイメージを
持たれがち。
でも実際は、もっと楽に解消できる
道筋があります。
加えて進みも早いです。
ご参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
