こんにちは、心理カウンセラーのたかむれです。
カウンセリング、セラピーの目標の一つは、
インナーリレーションシップを良くすること。
それは内面の関係性を良くすること。
この考え方には、
前提があります。
そもそも自分の心の中に、
関係性があること。
その関係性に、
良いときと悪いときがあること。
心の中に関係性があるとしたら、
心が様々な部分から
成り立っているということ。
それを様々な心理療法では、
理性と感情
インナーアダルト、インナーチャイルド、
インナーペアレンツ
パート
ロール
等と呼び
それぞれ区別しました。
こういった区別は、
生まれた直後からあったわけではありません。
最初は1つの細胞だったのが、
複数の細胞に分裂し、
様々な身体の器官に分かれていったのと、
同じようなことが心でも起こります。
心の発達と共に、
様々な部分に分かれていきます。
そこで始めて
心の部分同士の
関係の善し悪しが出てきます。
クライエントさんのテーマが、
人生早期に由来するとき。
そしてその影響が大きいとき。
いきなりインナーリレーショップに
フォーカスしようとしても、
できないことがあります。
身体の細胞がまだ未分化で、
ある器官がまだ存在していないとき、
その器官にアプローチできないのと同じです。
身体の場合は、
大人になったらそれはあり得ません。
しかし心の場合は、
人生早期の部分が残っていることがあるのです。
例えばインナーチャイルドワークは、
インナーアダルトとインナーチャイルドの関係、
あるいはインナーペアレンツとインナーチャイルドの関係を
改善していくワークです。
しかしインナーチャイルド、
インナーアダルト、
インナーペアレンツ等に
分化する以前の状態に
固着していることがあります。
するといきなり
インナーチャイルドワークに入れません。
その前に分化させるためのサポートが
必要になります。
ある種カウンセラー、セラピストが、
クライエントさんの親代わりになる状態。
クライエントさんに
依存が必要な状態。
今注目されている、
愛着障害のテーマです。
このテーマが出てきて、
しっかり取り扱うとしたら、
長期間のセッションが必須です。
育て直しの
プロセスだからです。
インナーリレーションシップ以前に、
リアルな人間関係を軸にした
セッションが必要です。
そして分化が進んできたら、
インナーリレーションシップに
フォーカスすることが可能になります。
インナーリレーションシップを
良くしていくことは大切です。
それにはそもそもインナーリレーションシップが、
存在している状態なのか。
あるいは、それ以前の状態にあり、
心の分化を促す必要があるのか。
慎重に見極めることが大切です。
心の分化が進んでくるとクライエントさんは、
自分の内面を見つめる力が育ってきます。
それはインナーリレーションシップを良くするための
センターの役割を果たし始めます。
この観察する自分は、
内なるセラピストとも呼ばれます。
カウンセリング、セラピーも
スムースに進みます。
セッションが中々進展しないとき、
今回お伝えした視点を持ち、
状況に応じて対応することが大切です。
ご参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。