こんにちは、心理カウンセラーのたかむれです。
今回のテーマは、
4種類のインナーチャイルドワークを使い分ける。
インナーチャイルドワークは、
一般にはわかりにくいところがあります。
なぜなら一般的に人格は
ひとつと思われているから。
でも実際は、
いろんな副人格があります。
この副人格の中に、
子ども時代の自分もあり、
それをインナーチャイルドと呼んでいます。
もちろん流派によって、
いろんな見解があります。
でもそれらは心の現象の、
ある側面に関しては
それぞれ適切な説明になるのだと思います。
例えば今人気のアドラー心理学。
目的論と全体論という
考え方を重視します。
人の行動も症状も原因ではなく、
目的が関係している。
いろいろ副人格のようなものはあるにしても、
それらを取りまとめ、
自分の目的のために使い分けている。
これはインナーチャイルド等の副人格よりも、
より上位の統合された自分があり、
そこが変わればいいのだ、
という考え方です。
これはある程度心の力が備わった方には、
適切なアプローチと思います。
自己啓発とも相性が良く、
7つの習慣という著書にも、
大きな影響を与えたと言われています。
ただ個人的には、
全体を取りまとめる自己が
十分機能していないこともあると感じます。
全体を取りまとめる自己は、
心の発達の、
かなり進んだ段階。
でも生育歴的に厳しい環境だったりすると、
この自己を前提とした働きかけは、
ハードルが高すぎることもあるように感じます。
そんな時に有効なもののひとつが、
インナーチャイルドワーク。
ダメージがある内なる子どもを
修復していく。
そのことで心の力を
取り戻していく。
ただ注意点もあります。
インナーチャイルドのケアだけに
焦点を当て過ぎると、
どこかで行き詰まり始めます。
確かにチャイルドは、
元気になるかもしれない。
でも全体を取りまとめる自分=アダルトの発現を、
逆に阻害することがあるのです。
アダルトの力が上がっていかないと、
その人のメンタルは子どものまま。
もちろん子どもの部分は
あってもいいです。
というか
あったほうがいいです。
ただアダルトなきチャイルドは、
生きづらさを生み出します。
一度甦ったチャイルドも、
実生活でまたダメージを負いかねない。
大切なのはアダルトもチャイルドも、
両方元気でいること。
アダルトだけが元気でも、
チャイルドだけが元気でも、
どこかバランスが悪い。
アダルトだけ元気で、
チャイルドにダメージが残ったままだと、
どこかに無理が残ります。
一見ポジティブで行動的で、
実際結果も出しているけれど、
どこか痛々しいとなりかねません。
だからインナーチャイルドと
アダルト。
バランス良くサポートすることが
大切。
そのためには、
4種類のインナーチャイルドワークを
使い分けるのがお勧めです。
第一段階は、
クライエントのインナーチャイルドを、
セラピストが直接働きかけ修復していく。
その際コフートの考え方が、
参考になります。
一般的に知られている
インナーチャイルドワークは、
セラピストがチャイルドを無条件に受容し
寄り添い、包み込んでいきます。
これはインナーチャイルドが、
母親的なものを求めている時に有効です。
そのときコフート的には、
セラピストが鏡対象になっていると考えます。
それ以外にも、
自分の理想を体現して父親的な
存在であることを求められることも。
これが理想化対象。
もう一つ、
双子対象というのもあります。
これはクライエントもセラピストも、
どちらもチャイルドになって、
一体感を味わう。
こういった3種類の
チャイルドへの関わりを通して、
修復していく。
そして第二段階に行う、
第4のアプローチ。
それはセラピストが、
クライエントのアダルトを
支援するアプローチ。
そしてクライエントのアダルトが、
自分のインナーチャイルドをケアしていく。
2段構えの
インナーチャイルドワークです。
この4つめは、
非常に重要です。
このアプローチを通して、
クライエントのアダルトが力をつけていくから。
アドラーが言うところの、
心のいろんな部分を取りまとめ、
統合していく心の機能が
高まっていくから。
このようにインナーチャイルドワークは、
局面に応じていろんなアプローチを
使い分けることが大切です。
ご参考になれば幸いです。
今月リリースしたプラクティショナーコースでは、
4種類のインナーチャイルドワーク、
という観点も大切にしています。
興味がある方は、
ご覧ください。
エモーショナル・リ*バース・セラピー(Emotional rebirth therapy)プラクティショナーコース
よろしければご覧下さい。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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